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第11章 I4U

千晃side






気付いたら、布団の中にいた

誰かが運んできてくれたのだろう





スマホで時間を確認すると、11時30分






喉が乾いたから水を飲みに行こうと、扉に手をかけたとき、扉の向こうからなにやら真剣な声が聞こえてきた





日「…気をつけた方がいいかもしれない、本当に」

真「あいつらの目的は俺らを倒すことなんやろ?なんで千晃も巻き込まれなあかんの?」







突然、私の名前が出てきて戸惑う







浦「千晃を利用するつもりなんだよ」

秀「俺らをおびき寄せるためなら、なんだってやるはずだ」

西「…なんなんだよ…喧嘩なんて外で思う存分やればいいのに」

浦「とにかく、千晃のそばからできるだけ離れることのないようにしよう」

日「そうだな。誰かひとりはついてたほうがいい。」

真「俺らも注意せなあかんな」









…自分がいるから


ほかのみんなに余計な心配かけちゃうんだ


私がいるから、みんなに迷惑をかけちゃうんだ








そう思ったら、涙が止まらなかった


さっきよりもずっと胸が、息が苦しい




布団に潜り込んで、みんなにばれないように涙を流し続けていると、ゆっくりと扉が開いた






泣いてることがばれないように、扉に背を向けて、息を殺す





それでも涙は止まらない






差し込む光が消えた…と思えば、だんだんと足音が近づいてくる




?「千晃」









軽く涙を拭い、ゆっくり振り返ると、そこには








直也くんの姿があった








浦「どうしたのっ(笑)よしよし(笑)」





優しく頭を撫でて、ぎゅっと抱きしめてくれた







浦「…さっきの、聞いてたんだよね?(笑)」

千「…うん…」

浦「うん、気づいてた(笑)」

千「ごめん……」

浦「謝ることないじゃん(笑)」







浦「俺らは千晃のことを命をかけてでも守るって決めてる。千晃だけじゃなく、隆弘、光啓、真司郎、秀太のことも。…みんな大切な仲間だから。」

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