箱………仇
第6章 愛と言う箱――――…
「あの日――――……菊地が機嫌が悪いからお酒は飲ませたくないなぁ――――…って、メールがあって――――…胸騒ぎがして…寿江の家の近くまで来ていたんだ――――…
数時間後――――…電話で…川原で刺されたと…聞いて慌てて駆けつけた!
首にナイフが刺さり――――…それを抜いた事により大量の血で――――寿江は、すでに意識がなかった――――…
それなのに…寿江は…腹の子を助けないとって!!!自分で腹を裂いて――――…君を…出そうとしていたんだ!!!」
私は、鳥肌が立っていた――――――――…
母の…我が子への思いが――――…
何故か……恐ろしい所業にしか…聞こえなかった――――…
だが…それが――――…母の愛なのか…
最後の母性だったのかは―――――――…
恐ろしくて――――…
想像も出来なかった――――――――…