ある晴れた冬の日に
第3章 約束
私は先生の車に乗り込む時、誰かに見られていないかドキドキした。
先生に送ってもらうなんて普通はないし、女子だし、いけない事なんじゃないかと思う。
きっと、私が彼女だった人に似てるから、優しくしてくれるんだわ。
それでも嬉しかった。
先生が車を発進させると、私は言った。
「あの、私の家は」
「知ってる」
「どうして知ってるんですか?」
「調べたから」
「調べたんですか!?」
いつの間に…。
私はただあっけに取られて、先生の横顔を見つめる。
すると先生がラジオをつけた。軽快なパーソナリティーの声が、車内に心地よく響く。
窓の外に目をやると、街はクリスマスの灯りでキラキラしていた。。
「きれいですね」
「そうだな」
なんだか心がふわふわしてる。
私、私……先生のことが好きなんだ。