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ある晴れた冬の日に

第5章 故郷へ


淳也side

ふと気づくと、助手席の萌音がうとうとしていた。

「眠っていいよ。まだかかるからね」


「ごめんなさい、なんだか急に眠くて…」


きっとよい止めの副作用だろう。
俺の言いつけを守って、ちゃんと飲んできたんだな。

ふっ。

故郷なんて、

もう帰るつもりはなかったのに。


この学校に来て、君と出会うまでは……。

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