ある晴れた冬の日に
第5章 故郷へ
淳也side
「あなたの部屋、まだそのままにしてあるのよ」
食後のフルーツをを食べていると、母が言った。
「そうなの?ちょっと行ってみるかな。君もおいで」
萌音に声をかけると
「はい」と素直に答え、一緒に2階の部屋へ上がった。
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「ほんとに俺が出て行ったときのままだ」
学習机、本棚、ベッド。なんだか昔に戻ったような錯覚を覚える。
「…」
萌音は黙って見回していたが、壁に掛かったジグソーパズルの前で足を止めた。
それは…
俺と舞尋との思い出のパズルだった。