
密猟界
第9章 死海のほとり
「まだ布がある─口も縛りましょう」床に手を伸ばし、「うっわあー」飛び上がる。
「─なんだ?」布きれではなく、緑のセーターの女の髪の毛。それが、チャンミンの足首にからみつく。
「ユノォーッ」目隠し姿で首を傾げ、「どうした」「嫌だぁ~!」頭を振り、目隠しを外そうとする。
熱愛の恋人同士のように、屍の女は後ろから、チャンミンの腰にしがみつく。「うああっ」鏡からの光が、それを捉える。
「チャンミン」顔の布が床に落ち、ユノが目を開けると、大蛇が赤い目を光らせ、突っ込んできた。
─眩い金属の煌めきに、ユノは目をしばたく。 紅色も、目に入った。体が自由になり、チャンミンが喚きながら、押し倒してくる。
緑のセーターの背に刺さる剣─野性の貌の天使が立っていた。
「─なんだ?」布きれではなく、緑のセーターの女の髪の毛。それが、チャンミンの足首にからみつく。
「ユノォーッ」目隠し姿で首を傾げ、「どうした」「嫌だぁ~!」頭を振り、目隠しを外そうとする。
熱愛の恋人同士のように、屍の女は後ろから、チャンミンの腰にしがみつく。「うああっ」鏡からの光が、それを捉える。
「チャンミン」顔の布が床に落ち、ユノが目を開けると、大蛇が赤い目を光らせ、突っ込んできた。
─眩い金属の煌めきに、ユノは目をしばたく。 紅色も、目に入った。体が自由になり、チャンミンが喚きながら、押し倒してくる。
緑のセーターの背に刺さる剣─野性の貌の天使が立っていた。
