
密猟界
第9章 死海のほとり
「あのユノ…」「うん、早く脱げ」「僕─」「イヤか?」「怖いんです」「仕方ないな…」そう云うと、ユノはカーキ色のTシャツを、脱ぎ捨てた。
「……」「ジーパンも、ブリーフも、脱ぎたい。─けど、走って逃げるのに、ブラブラして、邪魔そうだからな」足元のTシャツを蹴るような仕草で示し、「これ切って、縛ってくれ」
拾い上げ、布地を引き裂くチャンミンの手を、あやしく光る目で、見つめる。
「あぁ…いい気分」鏡の枠に両手を縛られ、ユノはチャンミンに笑顔を向けた。
「ユノ」「うん? 快感─」「鞭…ベルトで叩きましょうか」「煙草の火も、押し付けてくれ」「あとは─浣腸ですね」「…手元が暗いだろ、ローソクも持ってこいよ」笑って、ユノの乳首をつねる。「あ─ゥ…」身悶えして、熟した雄の肉体を捩った。
……緑のセーターに掛かる長い黒髪の先が、小蛇のように、チョロチョロ…と動いた。
「─いっそ全部脱いでしまえばいい」半裸の身体をくねらす。「目隠しは…。ユノどうですか」返事を待たずに、Tシャツの切れ端を頭の後ろで、結ぶ。
「─オ?」口の両はたを持ち上げ、愉悦の笑い…。
仮面が、笑ったようだった。
「……」「ジーパンも、ブリーフも、脱ぎたい。─けど、走って逃げるのに、ブラブラして、邪魔そうだからな」足元のTシャツを蹴るような仕草で示し、「これ切って、縛ってくれ」
拾い上げ、布地を引き裂くチャンミンの手を、あやしく光る目で、見つめる。
「あぁ…いい気分」鏡の枠に両手を縛られ、ユノはチャンミンに笑顔を向けた。
「ユノ」「うん? 快感─」「鞭…ベルトで叩きましょうか」「煙草の火も、押し付けてくれ」「あとは─浣腸ですね」「…手元が暗いだろ、ローソクも持ってこいよ」笑って、ユノの乳首をつねる。「あ─ゥ…」身悶えして、熟した雄の肉体を捩った。
……緑のセーターに掛かる長い黒髪の先が、小蛇のように、チョロチョロ…と動いた。
「─いっそ全部脱いでしまえばいい」半裸の身体をくねらす。「目隠しは…。ユノどうですか」返事を待たずに、Tシャツの切れ端を頭の後ろで、結ぶ。
「─オ?」口の両はたを持ち上げ、愉悦の笑い…。
仮面が、笑ったようだった。
