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密猟界

第2章 雨の外へ…

 礼拝席の長テーブル、置かれたままな手をユノは、取る。「そう、…そうだった、…お前の周りは、皆んな新しく入信したひとばかり…。除け者みたいに思って」微かにチャンミンは頸を振った。  
「信者の人達に、囲まれてるユノ…。─それ─見ていて、僕誇らしかった」「チャンミン」「ユノはやっぱり…教会でも…皆んなの中心のひとだなって─僕思った」「知らない信者ばかりのなか─心細いよな。…浮いた感じしたんだろ? …悪かった」「他の人なんかどうでもいい」薄いナイフで、空気を切り裂く口調─。
 無表情なチャンミンは、白い岩肌に浮き彫りにされた肖像のようだった。




















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