
密猟界
第7章 美しき獣たち
フッと微かにチャンミンは笑い、ユノを背負いなおす。
鏡に目をやると、コアラの親子のようなふたりの姿。チャンミンは頬笑みを浮かべる。…と、鏡の中央に黒い染みのようなものが、ぽつんと浮き出ていた。
目を凝らすと、それはだんだん大きくなり…あるひとつのかたちを取り始め…それが…チャンミンはユノを背負ったまま、大きな鏡を蹴り上げる。
鏡の向こうから割れた破片が、煌めきながら、降ってきた。同時に黒水牛が飛び込んでくる─ユノがチャンミンの肩に両手をのせて、逆立ちの態勢になり、踵を水牛の黒々とした脳天に落とした。吠えもせず、黒水牛は廊下に崩れた。
鏡に目をやると、コアラの親子のようなふたりの姿。チャンミンは頬笑みを浮かべる。…と、鏡の中央に黒い染みのようなものが、ぽつんと浮き出ていた。
目を凝らすと、それはだんだん大きくなり…あるひとつのかたちを取り始め…それが…チャンミンはユノを背負ったまま、大きな鏡を蹴り上げる。
鏡の向こうから割れた破片が、煌めきながら、降ってきた。同時に黒水牛が飛び込んでくる─ユノがチャンミンの肩に両手をのせて、逆立ちの態勢になり、踵を水牛の黒々とした脳天に落とした。吠えもせず、黒水牛は廊下に崩れた。
