
密猟界
第7章 美しき獣たち
「ユノ」チャンミンが灰のジャケットを脱ぐ。「うん」白いシャツの衿元に、光沢あるリボンタイ。それも白だった。ユノが眩しげにチャンミンを見ると、背を向けて、「─ユノ」長身を、屈ませる。飛びつくようにユノはチャンミンの背中に乗った。
「ユノ、急ぎますよ?」「あ…ぁ」「化け物が、戻ってこないうちにね」チャンミンは、ユノを背負い、早足で歩き始める。
「逃げていったけど…致命傷負わせたワケじゃないからな」「ユノの蹴り、奇麗に入りましたね」「惚れ直した? 照れるな…俺」「…ユノ。腰押しつけないでください、僕こそ照れます」…立ち止まった。「ユノ、大きな鏡─」チャンミンの背中にもたれ、ユノは赤子のように、眠っていた。
「ユノ、急ぎますよ?」「あ…ぁ」「化け物が、戻ってこないうちにね」チャンミンは、ユノを背負い、早足で歩き始める。
「逃げていったけど…致命傷負わせたワケじゃないからな」「ユノの蹴り、奇麗に入りましたね」「惚れ直した? 照れるな…俺」「…ユノ。腰押しつけないでください、僕こそ照れます」…立ち止まった。「ユノ、大きな鏡─」チャンミンの背中にもたれ、ユノは赤子のように、眠っていた。
