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腐男子恋愛日常-parallel world-

第10章 ~歩の嘘~

僕は、真の上に座って再び抱き締める。

「真の気持ちに気付けなくてゴメン…。
真の気持ちに気付いてあげられてたら、兄として真の暴走を止める事が出来たのに…。」

「に、兄さん…。
僕ね、小さい時から兄さんの事が好きだったんだ…。」

「真…。」

真は、多分助からない…。

だから、僕は真の言葉を一語一句しっかり聞く事にした。

「穏やかで優しくて、面倒見が良くて、僕の事を可愛がってくれる兄さん…。
僕は、そんな兄さんが好きで守りたいと思った…。
空手を習い始めたのも、兄さんを守るためと護身術のためが理由だったんだよ…ゲホッ…。」

真の顔色が、段々と悪くなっていく。

「最初は、弟として優しい兄の事が大好きだった…。
でも、いつしかその好きの意味が変わっていった…。
僕は、兄さんのことを1人の男として好きになってしまったんだ…。」

「真…。」

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