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『ヒボクリトの贖罪』 大阪在住40男とメイド達の非日常性活

第14章 二人目のM

私の女性不信はとても根深いものでした。

父が会社を経営していたため
幼少のころからそれなりに裕福な家庭環境で育った私は
世間を知らずに生きてきました。

高校に入り恋愛をしました。
その彼女とは6年ほど付き合いました。
その後も何人かの女性と恋愛を重ねました。
同じ年の方も年下の女性も年上の方もいました。

派手な恋愛ではありませんでしたが
タイミングよく別れては次の素敵な女性に出会う機会があったため
仲間内ではそんな目で見られていたかもしれません。

学生時代から安全面が理由とは言え外車に乗っていたことも
私をそれなりに目立つ存在にしていたのかもしれません。

ただ、他人が持つ印象とは異なり
恋愛にはかなり臆病でした。
自分のことが好きではありませんでしたし
何故女性が付き合ってくれるのかもわかりませんでした。

女心が全く分からないタイプで
自分が金銭につられないタイプなので
友人たちが女性にプレゼント攻撃をする姿を
冷めた目で見ていました。

こんな風なので、いつも自分と付き合う人が何に満足しているのか
不思議でたまりませんでした。

みなさん『やさしい』とは言ってくれます。
でも、ありきたりの優しさですし
それは、自分の弱さから来る優しさと気付いていました。

昔の自分は、ただただ虚勢と臆病だけの男でした。

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