無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

私は昔から勘のいいところがありました。
少年時代はそれこそ霊感が働くかのように
良いことも悪いことも何となく予測がつきました。
それは大人になっても高確率で訪れます。


嫌な予感が的中しました。

彼女からのメールには
彼女の元彼が復縁を迫ってきているという内容が書かれていました。

『どうしたら良いと思いますか？』

彼女は私の胸の内を読んでいたのでしょう。
この質問は私に非日常から日常に踏み込む決断を迫りました。

日常に戻るということは
すなわち、彼女の全てを受け入れると同時に
私のすべてを曝け出すことになります。

その覚悟があるのかと
彼女は私に問うてきたのでした。

私は悩みました。
彼女を受け入れることや
私のすべてを曝け出すことについては
すぐに結論が出ました。

ただ、
この非日常の関係の延長線に
私たちにとっての日常の幸せがあるのかということについては
全く結論が出ませんでした。

いや、むしろ、最悪の結論しか持ってなかったのかもしれません。

どう考えても、うまく行くとは思えませんでした。

彼女を幸せにできるとは、到底思えませんでした。