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Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

どんなに神様が意地悪しても


逆にどんなに情けをかけてくれても・・・


どうにもならない不運も不幸も
あるかもしれない。



死んでも会いたくない人に

一生会うことはないはずの人に

偶然、会ってしまうことなんて


生きているなら
あるいは、いくらでも
起こりうることかもしれない・・・。


その辺で偶然すれ違ったりだとか



嫌だけど



それは・・・仕方ないのことと思う。





それだけならば・・・。






だけど、これは・・・

今、私の身に起こっていることは




どうも



そうでは・・・



それだけでは・・・・・ない。










〃言うこと聞かないと殴るよ?〃






悪魔が目で私を脅す・・・。





その目に震え上がる私の頬に
衝撃と痛みがはしり


私は車の中に押し込まれた。








ゾワ・・・っ








狭い空間・・・

密室で悪魔を感じる






逃げなきゃ・・・







反対のドアに・・・早く







なんて、こんな時


都合良く


器用に身体は動いてはくれない。





夢か現実かわからないような
金縛りと…よくにている。



どんなに動こうとしても
これっぽっちも…動かない。


声もでない…。




後退りしかできない私に
悪魔はためらいなくのしかかってきた。









私は震える手や脚を必死に動かした。




まともに出ない声が
拒否の意を示していた。




いやだ・・・





いやだ・・・いやだ





いやだぁ・・・っっ


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