Best name ~ 追憶 ~
第3章 私の大切な人
「みつけた」
「待ちくたびれた」
そんな言葉から私は察した。
数日前の…
あの日、仕事帰りの私を襲ったのは
この男だ。
どういう経緯かはわからない
だけどここにいたのは
それだけは偶然じゃない。
偶然居合わせたのなら
こんな異常な行動はとらない。
・・・待ち伏せ。
ゾワ・・・っ。
震える体がさらに身震いを重ねた。
用意周到に・・・。
一体・・・なんのつもりなの。
復讐だとか・・・
そういうつもりなの・・・?
ギリ…っ。
逃れようとする私の両手を
悪魔がこれでもか、と言うくらい
きつく縛り上げた。
痛い・・・。
それでも条件反射で
逃れようとする私の身体は
少しずつ動きが鈍る。
痛い・・・。
手首が痛い。
少し動かそうとするだけで
千切れそうなほど痛い。
だから動くな…
そういう警告だろうか。
そして悪魔が・・・笑う。
やはり、笑っている。
皮肉なまでに変わらない…
進歩(?)のない
薄気味悪い笑みを浮かべて。
『痛い?』
なんて聞いてくる。
痛いに・・・決まっている。
だけど私はわかってた。
この悪魔は
この人は
わかっててやってるってことを。
怖がる相手を
苦しむ相手をみて笑うんだ。
人の苦痛に歪む顔を見るのが
たまらなく好きなんだ。
楽しそうに笑う程に…。
私には考えられないことであり
一生かかっても
永遠に理解はできないと思うけど
悲しいことに
私はそれを知っていたから。
羊の皮を被ったナントカ・・・
いいえ・・・
人間の皮を被った・・・悪魔。
バケモノ・・・。
私にとって
私には・・・
化け物以外の
何者にも見えなかったんだ。
「待ちくたびれた」
そんな言葉から私は察した。
数日前の…
あの日、仕事帰りの私を襲ったのは
この男だ。
どういう経緯かはわからない
だけどここにいたのは
それだけは偶然じゃない。
偶然居合わせたのなら
こんな異常な行動はとらない。
・・・待ち伏せ。
ゾワ・・・っ。
震える体がさらに身震いを重ねた。
用意周到に・・・。
一体・・・なんのつもりなの。
復讐だとか・・・
そういうつもりなの・・・?
ギリ…っ。
逃れようとする私の両手を
悪魔がこれでもか、と言うくらい
きつく縛り上げた。
痛い・・・。
それでも条件反射で
逃れようとする私の身体は
少しずつ動きが鈍る。
痛い・・・。
手首が痛い。
少し動かそうとするだけで
千切れそうなほど痛い。
だから動くな…
そういう警告だろうか。
そして悪魔が・・・笑う。
やはり、笑っている。
皮肉なまでに変わらない…
進歩(?)のない
薄気味悪い笑みを浮かべて。
『痛い?』
なんて聞いてくる。
痛いに・・・決まっている。
だけど私はわかってた。
この悪魔は
この人は
わかっててやってるってことを。
怖がる相手を
苦しむ相手をみて笑うんだ。
人の苦痛に歪む顔を見るのが
たまらなく好きなんだ。
楽しそうに笑う程に…。
私には考えられないことであり
一生かかっても
永遠に理解はできないと思うけど
悲しいことに
私はそれを知っていたから。
羊の皮を被ったナントカ・・・
いいえ・・・
人間の皮を被った・・・悪魔。
バケモノ・・・。
私にとって
私には・・・
化け物以外の
何者にも見えなかったんだ。