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Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

そんなことをすれば

当然のように私への制裁は増した。


頬やお腹を思い切りつよく殴られ
怯んだところに脅迫をされる。


わかってた・・・かもしれない。


間違いなく正しい対処法ではない、と。




だけど私


大切な人達の思いや、温かみを
汚される気がして


このまま諦めることが出来なかった。


大切な人達や、歩んできた道を
誇りに思いたかった。




こんなことを
もしも口に出して言ったら

この悪魔は私を
笑い飛ばすのだろうけど。



悪魔にはきっとわからない。

私の身体をいくら汚したって
人の思いは汚せない。




ズキン…ズキン



顔・・・頭かな・・・


音を立てるように痛む



手首も


千切れそうに痛い・・・






そんな私を

悪魔は笑いながら

私の肌に噛みついては
ちぎる真似をしたり

手を振り上げて
殴る素振りをして

あるいは殴って脅し

私の反応をみて楽しんでいた。




痛い・・・という感覚より

目に写る自分の体が
あっという間に

アザや切り傷
擦り傷だらけになっているのが見えた。



このまま死ぬかもしれない・・・



それでもいい・・・


痛くてもいい・・・







正しいとか間違ってるとかじゃない





意識があるうちは


せめて・・・自分の意思で


この男に身体を許すことはしない。








ドン・・・ドン・・・




バタバタ・・・ドン・・・




脚で悪魔を蹴りあげる



一秒でも



1センチでも



離れてほしい。



離れて・・・。





そんな私を嘲笑うように


悪魔は実力行使・・・・・






私を押さえ付けて



私の身体を・・・〃確めて〃きた。


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