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Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

こんなやさしい人を・・・

この人を・・・


彼のことを私は・・・

一体どれ程・・・

どれだけ傷つけただろう・・・




この人の体は・・・心は・・

どれだけ痛かっただろう・・・。




ごめんね・・・


ごめんね・・・リョウキ・・・。



ごめんなさい・・・。



痛かったね・・・


痛かったね・・・リョウキ。




ごめんなさい・・・リョウキ。













私は悲しい瞳(め)をした彼に…

キズだらけの彼の手にすがって

謝り続けた。










それなのに

『守ってやれなくて ごめんな』

と・・・

私に気付かれないように
涙する彼…







ダメだよ・・・私。




もう絶対に・・・ダメ。




この人に・・・こんな思いさせたら


この人に、こんな顔は

二度とさせたらダメ。


させたく・・・ない。










私は決心した・・・。




もう・・・逃げない。





私は・・・二度と逃げ出さない。








私は

やましいことも、何もしていない。




はずかしくてもいい・・・

笑われたっていい

後ろ指さされたっていい・・・

晒し者にされてもいい・・・






恥じるべきは・・・私じゃない。










すべて話して、向き合おうと・・・




もう一度・・・乗り越えようと




私はこの時、決めていた。

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