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Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

そして

生きていることに感謝した。


今、生きていること・・・


この先、生きていけること・・・








まだ、この命があることに


そして二度に渡って

この命を救ってくれた彼に・・・


心から感謝した。



『ありがとう・・・』








ありがとう・・・



ありがとう・・・リョウキ。














私は・・・逃げない。









だけど

それでも、こわかったこと・・・









〃こんな私〃を・・・

彼は受け入れてくれるだろうか・・・




〃受け入れてくれ〃などと

身勝手は言えない。




汚れた私を

彼は許してくれるだろうか・・・















そんな問いにも

彼は

なんとも彼らしく・・・答えをくれた。








〃そんなこと言わずともわかっている〃

とでも言うように・・・。







そして

私を抱きしめてくれた。



ゆっくり、しっかりと・・・。





力強い・・・あったかい腕の中・・・



ぬくもりが伝わってくる。




自分が生きていることを実感する。




ずっと さがしていた・・・。





ずっと この人を呼んでいた。






この腕に



こうして



抱きしめてほしかった。


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