テキストサイズ

Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

『おぅ、起きてて平気なの?』


仕事帰りに
毎日お見舞いに来てくれる彼…。



『ホイ…おみやげ(笑)』

『・・・?』



彼から手渡された
小さな袋を開けると・・・







ころんっ・・・










『わぁ・・・』









小さなうさぎのぬいぐるみ・・・




あ・・・ストラップかな?



愛らしいマスコットが
ひょっこりと顔を出す。







『かわいい~~…まんまるだぁ♪
これ…リョウキが?(笑)』


『・・・。~なんか駅にいた』




『〃いた〃って・・・(笑)』




こんなかわいいアイテムが
売っているお店に立ち寄る彼を・・・






ちょっぴり想像できない(笑)



『気に入った?(笑)』

『うん。ふふっ・・・ありがとう』






『ふふ…なんか似てるだろ?』

『なに?・・・』



『アイルに?(笑)』

『・・・』











・・・うさちゃんに

「まんまる」と言ったことを

・・・少し後悔した(苦笑)






数日の入院生活の間に
私のベットの周りは


リョウキがおみやげに持ってきてくれる
ぬいぐるみや犬の雑誌で
賑やかになっていた。



可愛くて、ついでにかさばらない
「まんまる」シリーズは特に
私のお気に入りになっていた(笑)。




『くまちゃん(笑)・・・これも?』




〃駅にいた〃・・・のかな?(笑)












『あ~…なんか仕事の出先に……いた』




(笑)




『ふふっ・・・まんまる』

『似てるだろ?(笑)』










『リョウキに?(笑)』


『は?…いや、ちげーし;💧。
オレはまんまるくねぇっての』




『んふふっ・・・縦長だもんね(笑)』








彼が帰って、一人になる病室で






私はベットの横に

お気に入りの

クマとウサギのストラップを並べた。





退院したら・・・


揃えてコレを付けよう







リョウキにもらった


彼の部屋の・・・合鍵に。




なんて






私はそんな楽しみを見つけながら

入院生活を送った。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ