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Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

『ごはん全部食べられた?
よかったな。顔色良いじゃん』



私よりうんと

彼のが重傷を負っているのに・・・




お見舞いに来るたび

たわいない話をしてくれて


何も詮索せず・・・

私を褒めてさえくれさえした。






『がんばったな、アイル。
ゆっくり休めよ?』






大きな手で、ぽんぽんと

私の頭を撫でてくれる。



少し・・・照れくさかった。







私の怪我は、そう大したことはない


程なくして退院する。







『アイル、お前~退院したら
しばらくは仕事も休んでゆっくりしろ?
いいな?』



こう言うのは
お見舞いに来てくれたソウタさん。


ソウタさんにもまた
大変な心配をかけてしまっていた。


事後の対応
警察や弁護士…すべて

対応してくれたのはもちろん
このソウタさんだ。



仕事はすでに休んでいて
ソウタさんにとマナさんにも
大迷惑をかけている…


べつに重傷とか重病じゃない・・・のに






『いいから!〃業務命令〃だ!
わかったな?』









こうくるのだから・・・。



また、このやさしさに包まれていた。





『あァ~それとナァ…本来なら俺が…
〃ウチで〃ってのがスジだろうけどな…

お前、しばらく
リョウキんトコで世話になれ?

んで体、休めろ?』




『は・・・?』







『ウチじゃ職場も同然で休まらねぇだろ?
リョウキともう話してあるからよ』

『ぇ・・・ソウタさん、私』




『〃業務命令〃だ』










退院当日は

ソウタさんにマナさん

そして彼が迎えに来てくれた。






そして、彼に連れられて

しばらく彼の家でお世話になることに。








大切な人たちへの恩が・・・



また、たまっていく・・・。

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