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少し…呆然としてその場に立っていた。



『いや別れるよ！？
…ま、楽しんでからだけどな
♪あぁ！？～ったりめぇだろ！バカ！
あぁ…あぁ！～あん？…ふっ…
なんなら一緒にくる？あぁ…あぁ
間違えなく処女だぜ？
ギャハハハハハ！オイシートコもらわずに
ただ捨てるワケねーだろバーカ！』




・・・・・。



私は…もう最後の方は
彼の声がよく聞こえていなかった。


吹っ切れたというか


少し…スッキリしたようなキモチさえして
向きを変えて一人…帰り道を歩いていた。


自然と…涙がこぼれていたけれど…。


だけど私は…彼に
相手に対して
憎いとか怒りのような気持ちは
一片もなかった。


もちろん驚いたり
ショックも受けたかもしれないけど。

単純に思っていた。

〃彼が悪い訳じゃない〃



私はきっと、彼に沢山嫌な思いをさせて
彼を傷つけたんだ。

ちゃんと謝って…そして感謝して
ちゃんとお別れしよう。

そう決心して彼にメールを入れた…。


〃会ってちゃんと話したいことがあるの。
セイゴの時間のある時に連絡下さい〃













私は夢にも思っていなかった。

どこにでもある恋愛や…少しのすれ違い…。

そして……失恋。

幼すぎた私の心……そしてその判断が

まさか、こんなカタチで
降りかかってくるなんて

一度も…一片も

これっぽっちも…………思ってもみなかった。