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Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

時が過ぎる・・・。


どんどん・・・過ぎる。




そんな
一人脳内パニックでボンヤリな私に

彼が気づくのは時間の問題で・・・。







『熱は・・・ないな?大丈夫か?』




やさしい彼は私を気遣う。


私は気持ちを伝えられないまま…

更に時は過ぎていく。




そして、ついに……











『アイル
遅くならないうちに…帰るぞ?』












・・・アウト。









私の・・・バカ。











結局、心配させて
気を遣わせてしまうなんて・・・。




私は心の中で
自分の頭に思い切りゲンコツをした。








『・・・も少し・・一緒にいたいな』





そして精一杯、絞り出したのがコレ……。



思えば、コレじゃ私
ただのダダっ子だったね・・・。





『何が…あったんだよ?』



おかしな様子の私を
首を傾げて心配そうに見る彼…。



まさか私が、そんなコト思ってるなんて
夢にも思ってなかったのだろうな・・・。





リョウキ・・・あのね





私は・・・・・リョウキと・・・






私・・・リョウキに・・・









『私・・・リョウキに渡したいものが
もうひとつあったんだけど・・・
うまく言えなくて・・・ゴメン』









渡したいモノだなんて・・・

これもまたヘンな物言い。




だけどそれは・・・


受け取ってほしかった


私の〃気持ち〃だったから・・・。



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