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Best name ~ 追憶 ~

第4章 ひとりに・・・しないで


〃たくさん彼女がいた〃・・・


なんて聞いたところで
正直おどろかない……そう思う





けれど、その本人は

青春を…その全てを捧げた
大切な夢があって

それに尽くしていたのだろうな




きっと、それが

〃自分の道だ〃

と、決めて





純粋に…頑張っていたのだと思う




当然ながら私は、そんな時代の彼を
そう多くは知らないけど


本当に・・・その道のエリート

秀才(天才?)だったそうだから。





けれど彼は
その道を閉ざされた





きっと…思いがけず・・・突然に





彼の・・・絶望






その時の彼は…


どんな景色を見たのだろう・・・





真っ白だったのかな・・・


真っ暗だったのかな・・・






私には、わからない。







そんな大きな挫折と試練を乗り越えて

社会に出た彼が見た別の景色…新たな景色




時には誘惑…

そんなものがあっても不思議ではない





新たな彼の青春だったのでは…?

なんて思う




彼が望んだことなのか

絶望の果てに…流れに身を任せたことなのか

詳しくは語られなかったけれど…





彼を放っておかない女性もいれば
彼だって人を好きになっただろう




そこに関しては至って普通のこと





彼は…私のように
〃罪〃をおかしたのではない




それを周りが…誰かが

〃あやまち〃

と言ってしまうのは


私は正直、腑に落ちない…
そんな気持ちでいる






こんな事・・・私が語ってイイのかな?




良くはない・・・そう思うけど







彼の絶望を…


心にポッカリ空いた隙間を埋める・・・


〃ひとつの手段〃だったのかも知れない…




幼き…若き彼が望んだ
実際どう思っていたのかは
わからないけれど・・・



私は、なんだか
そんな風に思っている・・・

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