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Best name ~ 追憶 ~

第5章 あの人に…お似合いの女の子

会話の流れで、ついつい出た言葉…




美容室の大きな鏡に写る私…





日本人特有の…あまり発達してない
顎のライン

丸みをおびたフェイスラインに
黒い髪の毛


お世辞にも〃大人っぽい〃とは言えない
私の顔立ち





チラ・・・





隣のマナさんを鏡越しに見てみる




・・・。





同じ日本人・・・だけど

シャープな顎のライン

キリっと整った顔のパーツ




身長…お化粧…洋服

いろんな要素があるけど

やっぱり・・・〃大人っぽい女性〃だ






いわゆる

〃キレイなお姉さん〃

って言うと説明がつくかな





「ん~…じゃアイちゃん
前髪少し変えてみようか?」




『・・・』





「大人っぽく…ね~…」





スタイリストさんが鏡越しに
試行錯誤するように
イメージを考える





『ぷっ・・・ふふっ』





・・・。





隣の席から吹き出す声

カラーの待ち時間で
黙々と雑誌をみてた・・・と思ってた
マナさんが

こちらの会話を聞いてたらしく
笑っていた







『〃年上彼氏〃だかんね~♪アイル・・・』






『ま・・・マナさん・・・っ』








「へぇ♪…アイちゃん彼氏できたんだぁ
そっかそっか♪なるほど」







『~~~・・・そ、そんなんじゃ・・・』






はずかしい・・・


なんだかすっごくはずかしい・・・






『フフン♪~色気付いてきちゃって
こんにゃろぉ~(笑)』






『~~・・・』







『と、言いたいとこだけどっ♪』








『?』








『いいじゃん♪いいじゃん♪~

アイルべつにごちゃごちゃ飾んなくても
カワイイけどさ♪

イメチェンしたり、飾ったら飾ったで
絶対カワイイから♪』





「カラーリングが嫌なら
メイクを変えてみるとか

髪も巻いてみるとか、色々
遊んでみたらどうかな?

アイちゃん可愛いから
なんでも似合うよきっと♪」







『・・・・・・ぅ…は、はい』





からかわれてる…ってわけでは
ないけれど


マナさんも美容師さんも
気を遣ってくれたのだろうな


と思い・・・なんだか
とてつもなく恥ずかしくなった

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