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Best name ~ 追憶 ~

第5章 あの人に…お似合いの女の子

次のデート・・・待ち合わせに向かう私は



至って普通の…普段の

自分のお気に入りのワンピースに

普通のお化粧




『あ…』



リョウキが先に着いていた




『リョウキっ…!お待たせ』



私は引き込まれるように
自然に彼の元へ駆け寄った


走って・・・




もどかしさもなく


走ってそこに飛んでいけた





今日の私は


ペタンコの…靴だから・・・(笑)






『急がなくていいよ、今来たとこだから』





自然と彼の大きな手が
私の手をそっと握って
並んで歩き出す



やっぱり…その目線は
高い所にあって

うんと見上げてしまうけど・・・




だけど私・・・背伸びするのは

やめたんだ





それはね…もちろん

女の子だから




たまにはおめかししたり

彼氏とのデートを楽しみに

お洋服を選んだり



可愛くなりたいな、とか

キレイになりたいな、とか

やっぱり…大人っぽくなりたいな

なんて思うことも

努力することも…

きっと沢山あるの






だけどね・・・つっぱるほど背伸びして

しまいには転んじゃう

そんな頑張り方は、

やめたんだ





だって…楽しくないもの

きっと可愛いくなんかならないもの





私らしくて良いし

リョウキらしくて良い…



そのまま…ありのままのお互いを

お互いが好きでいて

一緒にこうして歩いているのだから






何をそんなに

一人…勝手に悩んでいたのかな・・・



そう思える私に…なっていた

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