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Best name ~ 追憶 ~

第7章 ホントのキモチ・・・

『風呂入って寝るぞアイル♪』


『~~・・・ぅ』




話を終える…と言うか

切ると言うか



リョウキは私を抱き上げて

リビングを出ました






同じ家に住んでるからって
お風呂に…いつも一緒に入ってるなんて
そんなんじゃ・・・ありません



彼に抱っこされて
お風呂に行くなんて



たまたまです・・・





いえ・・・逆を言えば

こういう時…だけです







私が…彼を知るように


彼も・・・私を知っている





私の困ったところも


それから


そんな私の落ち着け方も





一番知っているのは

リョウキなのです






抱っこ・・・





恥ずかしいです・・・とても






私と彼以外に誰も見ていないけれど


恥ずかしいです・・・もちろん






でも・・・でもね





こんな瞬間が


私は・・・とっても好き






彼の腕に抱かれて

ぴったりと体をくっつけて

彼の心臓の音をきく






そうすると

自然に落ち着いて…涙も

不安な気持ちも

どこかに流れていくの






そんな困った私をよく知る彼が

こんな時に

さりげなくしてくれていること







ドクン・・・ドクン・・・



彼の胸に耳をあてて
その鼓動を聞く




〃ごめんね、リョウキ…困らせた〃




心で呟いて
その腕に揺られて
お風呂場に連れていかれる





私が…不安な顔を見せた時

こういう困った事を言うとき

・・・泣いてしまった時








リョウキは絶対…私をひとりにしないのです







極力そばにいて


なるべく体をくっつけて


こうしてそばにいてくれるのです







い……イチャイチャとか

そういうのでは…ありません







私にしかわからない

リョウキのぬくもりの…力

万能薬





それは…彼にしか

リョウキにしか出来ないことだから

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