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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今

ドクン・・・ドクン・・・



『千葉くん・・・あの・・・私…』




『~~?』





なんと言葉を返そうか
詰まっている私の背に・・・








『アイル・・・?』








・・・ドキッ





聞き慣れた…その声が
突き刺さるように私の背中を叩いた





『ぁ・・・』





『どうした・・・???』




たまたま通ったのか、目についたのか

私の様子が…おかしかったのか

私の元に来てくれたリョウキ





一番…落ち着く声



私が一番、安心する…その姿







の・・・はずなのに






この時の私は
ドキッ…と言うか、ギクッとしたような


なにか、見られてはならないものを
リョウキに見られた


そんな気持ちでいた






その理由は・・・












『〃片瀬〃……?もしかして~・・・?』







・・・。




〃その姓(ナマエ)〃で…私を呼ぶ

その人の存在が




なんとも……どうにもならないくらい

気まずくてたまらなかった…から






『ん・・・?』




声を出したか出さないかくらいの
疑問符をつけた声でリョウキは
当然、首をかしげて…私を見た






『ぅ・・・うん』




私の心境など…知ってか知らずか
姿を見せたリョウキを前に

持ち前の明るさと社交性で
紹介を求める千葉くんに

私は…動揺を隠して
やっと…やっとな感じでうなずいた






『あ・・・~ぇ、と…?』


リョウキが会釈しながら
逆に紹介を求めるように
私と千葉くんを交互に見る






『ぁ…リョウキ・・・えっと

ち・・・千葉 勇気くん・・・ぅんと』








『どうも!はじめまして

片瀬の〃元カレ〃の千葉でっす!(笑)』









『は・・・?(苦笑)』



『ち・・・千葉くん?!』








思い出した・・・





スポーツ万能で…女の子に人気者で



・・・ちょっとお調子者な


・・・クラスメイトだった千葉くん

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