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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今

『ち…千葉くんみたいな

ふ…ふりょうの子は…まったく…

だいたい…そんなことしてるから…』




私は椅子に座り直しながら
隣で軽く頬杖をついて

目尻に笑い皺を作って
微笑んでいるリョウキをチラリと見た





き・・・気まずい


と言うか…恥ずかしい






リョウキは間違いなく
初めて耳にしたであろう学生時代の私…

それも…
私のクラスメイトだった子から聞くなんて





私の・・・


私にも、確かにあった


そんな・・・青春時代のような話











『ぶふふっ…不良とかさ(笑)

死語だと思うの俺だけ?!

ウケるわ片瀬~~(笑)』







『・・・』



自分は…不良どころでは
済まされないのにね・・・私







『や~…そんな男泣かせな片瀬がね♪』





『そんな・・・って
どんな・・・よ、千葉くん・・・私…』







『ぷっ…相変わらずだなぁ(笑)
それで?♪滝川さんは

そんな男泣かせの
鈍感クイーンな片瀬をどうやって?

つまり…~二人には
どんな馴れ初めがあったんですか?(笑)』







『ち…千葉くん・・・っ』






恥ずかしい・・・なによ、もう

どうしてこんな事になってるの?

私に…どうしろって言うのよ・・・






『ハハハ!片瀬~顔真っ赤だぞ
高校生かよお前(笑)

別に聞いたって変じゃないだろ?
ねぇ滝川サン?(笑)』






『ぅ・・・』



顔が熱を持つのを自覚する




私は段々顔を上げられなくなって
無意識に隣のリョウキを見て
助けを求めていた…ような気がする






カラン・・・




『ゴク・・・』




リョウキがコーヒーのグラスを回して
静かに一口飲んで…苦笑い・・・してる







『・・・~さぁ…君の言う

〃どこにあるかわからない縁〃

の、ひとつがあっただけじゃないか?』







・・・。


リョウキ・・・








『ヒュ~~♪
なんすか!?その完璧過ぎる回答!!

てか、完璧すぎるかわし方!!(笑)
完敗じゃないすか!!!

どんだけカッコイイんすか~~!(笑)』






『クス・・・あ、そう?(笑)』




リョウキに上手くかわされて
千葉くんは紙ナプキンをヒラヒラさせて
白旗を振って笑う

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