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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今

『ぷ・・・片瀬、カレシの前じゃ
あんな感じなんだな?(笑)』





『~~~…』

だからそれ
どんな・・・感じなのよ




私はストローをくわえて
グラスの飲み物を一気に飲み干した


ごまかすように……ううん
思いの外、喉がカラカラに渇いていた





『彼氏に置いてかれたからって
スネんなよ片瀬~(笑)』






『べ・・・べつに』







『やっぱさ、メーワクだった?(笑)』





『べつに…』






『彼氏大好き、超ラブラブってやつ?(笑)』






『・・・べつに』








『…イキナリぶっきらぼうだな?!
他に言うことないのかよ?(笑)』






『べつに… …』





スネている訳でも
無愛想にしてる訳でもありませんでした

その変わらない性格とノリで
楽しそうに話してくれる千葉くんに反して

私が…ひとりで勝手に・・・



気まずいと…思っていたのは
私だけかも知れませんが

器用にフォローしてくれるリョウキが
仕事に戻ってしまって

改めて突然の再会を目の当たりに
どうして良いかわからなかったのです






『~~でもさ、あの人モテるだろ?♪』





『え・・・、…うん…多分』







『そこは否定しないのな?(笑)
フムフム…なるほどあれが

あれだけ男泣かせだった片瀬が
ホレた相手か~~♪』




『な・・・なによそれ

大体、私がいつ…誰を泣かせたのよ』






『(笑)…罪なオンナだなぁ』







『な・・・に…それ…私のどこが…』






『〃そこが〃…だよ(笑)』







『~~~~…???』






『杉崎とか長谷部がさ
お前の事好きだったって…知ってた?』







『は…?』






『ほらな?(笑)』






『・・・・・』






学生時代に一緒に過ごした友達と
再会したらこんな会話をするのかな…?


なんて思わせるような
千葉くんの話



幼かったその当時は
わかりもしなければ意識もしない

或いは、千葉くん自身も
幼くて…また違った



けれど現在
その姿や様子を見ていれば

一見、お調子者でふざけているその子が
とっても気を遣ってくれてることは

私にも・・・わかってたんだ




だけど・・・私は

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