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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今


『ごめんな…。・・・ぁ、~と

話したかったのはそんなことじゃなくてさ

だから…同窓会やろうぜ?なんて思ってさ』






『ふふ・・・千葉くん

だからそれは私は…無理だよ』








『この間…あったんだよ、ぶっちゃけ』






『え・・・』






『同窓会・・・片瀬の話になってさ

アリサやミナミも相変わらずで…』





『そう・・・なんだ』





『だから…今日偶然、片瀬に会って
こんなことあるのか?!って

めちゃくちゃコーフンしてさ!
俺マジで心臓飛び出るかと思ったぜ?!』






『ふふ・・・私も』






『だから…片瀬が嫌じゃなければ
せめて・・・仲良かったやつだけでも

アリサやミナミだけでも
片瀬に会わせてやれねぇかな、って』






『千葉くん・・・それで、今日?』



そのために…呼び止めてくれた・・・









『・・・。~やろうぜ?同窓会?(笑)』








千葉くんはニコリと笑いかけて
提案してくれた




突然の…突然すぎる再会




この何年間…私は
地元の親友や・・・友達

今、目の前にいる千葉くんのような
友達に会いたいなんて

思った事は一度もなかった




それは・・・そんな事を
私が望む事は許されない




当たり前のように
染み付いたように、そう思っていたから





例え私が会いたいと願っても
叶わない事だとも思っていた




相手は…それを望まない
そんな事は有り得ない




そう思っていた私の
固定観念が…剥がれようとしていた





『ちばくん・・・それ・・・ほんとう?』





感情が揺さぶられるような
感動とか興奮とか

よくわからない感覚で
涙が出そうになって声が震えた






『アリサもミナミも…ほんとうに

私に・・・会いたいって…言…っ…』






千葉くんが聞かせてくれた
事件当時のみんなの…
友人たちの行動や気持ち




夢にも思わなければ
想像したこともない

ましてや私なんかに会いたいと
親友が思ってくれてるなんて



考えてもみないことだった








『当たり前だろ・・・片瀬

みんな…みんな仲間だ

お前の事を心配してたし

今だって…会いたいって思ってる』

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