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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今

『っぅ…っ・・・ちばくん・・・私』



涙で視界が雲って
上手く…言葉が出なかった




『ま!なんかの縁だと思ってさ♪
たまには…地元に

アイツらに顔もみせてやれよ?
アイツら本当にお前の事好きじゃん(笑)?

片瀬が幸せだってわかれば
アイツらも安心するんじゃねぇの?

そういう機会になればって思うけど?♪』







『千葉くん・・・私』







『ふふ・・・片瀬、今…幸せだろ?(笑)』







千葉くんは
リョウキの去った方向を何気なく
目線で差して笑った





なんだか・・・すごく恥ずかしい




だけど・・・







『・・・・・・うん…っ』







私はうなずいた



だって・・・幸せだから










『はははっ…やっぱ変わってないな片瀬

安心するぜ♪

・・・~結婚とか…すんの?あの人と…』







『ん・・・うん・・・いずれは』






『お!じゃあ良い話題(コト)尽くしだな!』







『千葉くん・・・、・・・ありがとう』








過去は・・・変えられない




どんなに悔やんでも、悲しんでも
それだけは変えることが出来ない




17歳の私の身に起こった悲しい出来事


苦しい出来事は


何をどう足掻いたって





ないことには出来ない
消えない過去だ





だけど・・・





そんな悲しみや困難


苦しいこと…忘れたいこと



それだけが・・・私の青春(すべて)じゃない







恐れや…絶望

悲しみや罪の意識に支配されて

私自身が…なかったことに…

私自身が・・・忘れてしまっていた青春





私にも…確かにあったんだ

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