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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今


『どのへん?…ごめん千葉くん
・・・~ライト付くかな?』




『おう…~~見えるか?
下にないから…脇にひっかかってると』





『~~んっ・・・っもうちょっと

・・・っ、あった!…とれた』






『サンキュ~!!助かった
ここに物落とすと
本当に厄介なんだよなぁ?!』





『ふふふ…そうだよね
男の子は特に、手が入らないもんね
大丈夫?壊れてない?』





私は拾い上げたスマホを
ユウキくんに渡して座席に座り直す







『うん・・・サンキュ』





『・・・』






私は…スマホから手を離したのだけれど






『・・・』





『・・・ぁ・・・の』







手がはなれない・・・のは



どうして?









『・・・ユウキくん?』







『ごめん・・・片瀬』






キュゥ…







私の手先に…握りしめられるように
力がかかっていた







『ぃた・・・、いたいよ

どうしたの?・・・』








『ごめん・・・絶対

言わないつもりだった・・・』






『え?・・・何…』







ギュッ…






……グイ…っ










『っ・・・!?・・・ちば…くんっ』







掴まれた手が握り直され
そのまま引っ張られた







『・・・』






『ユウキくん…っ…!?…なに…?

どうしたの?・・・ねぇっ!?』












まばたきをする間もなく
私の体は…ユウキくんの
腕の中にいた











『絶対……言わないつもりだった・・・』






『!?・・・』











『片瀬・・・俺・・・』







『~~~~っ!?』







頭が・・・真っ白になる














『俺・・・アイルが好きだ』

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