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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今


突然の事に…声が出なかった




どういうこと?








『な・・・に、いってるの・・・?』






すき・・・?




それは…私だって

ユウキくんのことは好きだ






だけど・・・それは














『お前が…好きだって言ってるんだ』







『・・・』






驚く・・・うろたえる



それより先に



私は…自分の置かれた状況がわからなかった














『片瀬は・・・俺がキライか?』







『ううん・・・好きだよ、でも…それは』







声が震えた…何を、どう答えたら良いのだろう








『・・・なんでだよ、片瀬』







『え・・・』








『お前の…良いとこでもあって

唯一・・・一番わるい所だ…』







『ユウキ・・・くん…』








『鈍感で…相手を疑わなくて

呑気で・・・・素直でさ

そんな顔されちゃ…こっちは

言いたい事も…言えねぇじゃねぇかよ』







ギュ…






ユウキくんが…私の手を握る手に
力を込めて、私の肩を掴むと
真っ直ぐに…私の顔をとらえた






『千葉くん・・・私…』









『なんでだよ・・・』






『っ・・・』







『なんで・・・ちゃんと

〃男〃として…見てくれないんだよ』







『・・・!?』






男・・・・・・




男として・・・?









ユウキくんは・・・正真正銘男の子だ


クラスメイトだった男の子


あの頃より…大人になった男の人…


そして・・・友人である…男の子






・・・のはずなのに


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