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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今


『まぁ・・・残念だけどさ
そこまで泣くことないだろ(笑)
直すのか?…直るんなら…さ』




『うん・・・これ、おばさまが
買ってくれたものなの

気に入ってたから…ちょっとショック
直して、また着るの』





お気に入りの服を傷めてしまって
残念だったのは本当だったから









泣きたい気持ち



リョウキに…抱きついて

抱き締めてほしい



そんな気持ちと同じくらい




やましい気持ちとよく似たような


うしろめたさや


罪悪感で押し潰されそうだった







『ほら!泣くな(笑)

あ~あ~あ~~・・・

針まで出しっぱで寝るなよ?!

危ないだろアイル~~・・・』






『ご・・・ごめん、私…』






『遅くなって悪いな・・・

ほら、先に休んでな?』







『ううん・・・そっちこそ

遅くまで大変だったね

ごはんは?・・・』








『あ…今からもらう』






『じゃあ私…温め直すね』







『ふふ・・・いいって♪一人で出来る(笑)

~~疲れたろう?

アイルは、もう休みな』







『・・・』






うしろめたさ・・・罪悪感




その影に隠れて




私はリョウキの姿を見ただけで


安心しきっていて





本当は・・・抱きついて


泣き出したかった









『目ぇ真っ赤だぞ・・・(笑)

今日は飲んできたのか?』






ドキ…






『ううん・・・ほとんど

一口・・・だけ』








『楽しかった?(笑)』





・・・。








『うん・・・。すごく・・・』









『ふふ・・・よかったな

はしゃぎ疲れて眠くもなるだろ♪

おやすみ・・・』







ポン・・・





いつもみたいに

大きな手を私の頭にのせてくれる



いちばん落ち着く手のぬくもり


私の大好きな手・・・








楽しかったよ・・・リョウキ




本当に楽しくて・・・幸せだったの




・・・さっきまでは

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