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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今

『おい・・・?アイル・・・?(笑)』




『・・・』





私の目に…見えないけれど


リョウキはさすがに少し驚いて


苦笑い・・・してるかな?






さすがに寝たフリって…バレてるかな?






それとも…最初からバレてたのかな?






どっちかな・・・どっちでも良い





私は目だけは開けず

声もあげず




両腕をのばして探り当てた

リョウキのたくましい首に

腕を絡めて抱きついていた







『アイル?・・・おい・・・?(笑)』



『・・・zzz』







『・・・ったく(笑)』





聞きなれたリョウキの…呆れ笑いが聞こえた








バサ…





リョウキは…私の腕をほどかずに

器用に布団をめくって取り払うと




そのまま…私を

抱き上げてベットから出してくれた






『・・・』


少しまぶしい…




部屋を出て・・・そのまま

リョウキの部屋へ

いつもの寝室まで連れていかれる






ボフ・・・



『zzz……』


ベットに下ろされても
私はひたすら寝たフリをする


人の首に…抱きついたままという
なんとも不自然な体勢で・・・




『ほ~らぁ・・・アイル(笑)

いーかげんはなれろ…寝れないだろぉ?』




『zzz…』




是が非でも…寝たフリの私に






『・・・~』




ギシ…っ





ベットがきしむ音が耳に入って

リョウキが少し体勢を…変える






『・・・チュ』



『・・・zzz』





リョウキは…さっきの軽いキスよりも


ゆっくり・・・長いキスをする




『チュ・・・、・・・』



『・・・』




動くに動けない、目も開けられない


だけど・・・限界









『そんなに…したら…くるしぃ…ょ』








息が止まっちゃいそう・・・



限界を感じた私は
顔を反らして…聞こえるか聞こえないか
すれすれくらいの小声で言った


寝言だと…思ってくれる事を祈って

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