テキストサイズ

Best name ~ 追憶 ~

第9章 本当の姿・・・


オレは怒りか絶望感か
行き交う感情で
アタマの中が熱くなっていく









『・・・・・・幻滅だぜ』







そしてその場に吐き捨てた











『そりゃ…綺麗事じゃすまないからな
こんな…一風変わったハナシなんか聞けば

そりゃあ広い世の中…世間なんか
面白がって見たり、冷たい目で見たり

そういう人間は大勢いるだろうよ
…コイツの事…知らないやつなら尚更な…』






オレは止まらず、その本音を
目の前の家族に向けて吐露した









『だけど…自分の親は違う・・・

自分の家族だけは違うって

オレ…そう思ってた』







『・・・』







『・・・ガッカリしたぜ』






オレは…わざと
大きくため息をついて
再びアイルの腕を掴んだ









『オレは・・・誰が何て言おうと

アイルと一緒になる』








『リョウキ・・・あんたね』











『それを…父さんや母さんが
認めないって言うなら、べつに構わない

オレは…この戸籍(いえ)は出ていく

さっさと戸籍抜くなりなんなり…
勘当でもなんでもしてくれ』









『リョウキ、あんたね…なんでそうなるの

ちょっと待ちなさいってさっきから…』















『こんな家族(いえ)なら・・・

こっちから捨ててやるよ・・・!!』










『リョウキっ…』










『なんだよ・・・ケイゴがいるだろ?

跡取り二人もいらないんだし
別にいいじゃねぇか

オレが話す事は…そんくらいだから
それじゃ・・・

~アイル…行くぞ』












オレは今度こそアイルを無理矢理立たせて
さっさと実家を出ようとした

ストーリーメニュー

TOPTOPへ