Best name ~ 追憶 ~
第9章 本当の姿・・・
『それは今になっても、そう思う
普通に考えれば…そうだろ?
隠すとか何とかじゃなくて
改まって言うことでもないし
それに、それはオレが
アイルが…その事を気に病んだり
負い目になんか感じる必要がない
当たり前にそう思ってたから
もちろん今だってそうだ
それを知った所で何が変わる訳じゃない
目の前にいるアイルは…アイルだ
家族だって同じ…そう思ってたからだ
だったら…わざわざ言う必要も
アイルが引きずる必要もない
まぁ・・・結果として、それが
アイルを苦しめた
オレの〃エゴ〃みたいに
なっちまったけどさ』
『ふふ・・・、そう・・・わかった』
素っ気なく笑って
軽い口調で答えると
母さんは…再びアイルに話しかけた
『アイルちゃん・・・?』
『っく・・・グス・・・ぅ・・・はぃ』
『私も主人もね…見たままの
どこにでもいる
なぁんの取り柄もない…平凡な親です』
『・・・?』
『その息子であるリョウキも
特別、立派になってほしいとか
そんな風に育てた訳でもない
それと言って…何が優れてるでもなければ
見ての通り・・・こうして熱が入ると
母親(ひと)の話なんか聞かないわ頑固だわ
扱いにくさこの上ないわ・・・まったく♪』
『そ・・・そんなこと、ちっとも・・・』
『でもね・・・ひとつだけ』
『???』
『リョウキは…自分の目で
ちゃんと〃人間性(ひと)〃を見て
仮に…例え誰に何を言われたとしても
迷わず、それを貫ける子に育ってくれた
そこだけは…私、良かったと思ってる』
『・・・』
『まだまだ不十分な所もあると思うけど
アイルちゃん・・・どうか良希を』
『・・・っ?』
『息子を・・・・・宜しくお願いします』
オレが瞬きした次の瞬間
母親は…アイルと向き合い
アイルと同じように正座して手をつき
微笑んで、ゆっくりと
アイルに頭を下げていた
普通に考えれば…そうだろ?
隠すとか何とかじゃなくて
改まって言うことでもないし
それに、それはオレが
アイルが…その事を気に病んだり
負い目になんか感じる必要がない
当たり前にそう思ってたから
もちろん今だってそうだ
それを知った所で何が変わる訳じゃない
目の前にいるアイルは…アイルだ
家族だって同じ…そう思ってたからだ
だったら…わざわざ言う必要も
アイルが引きずる必要もない
まぁ・・・結果として、それが
アイルを苦しめた
オレの〃エゴ〃みたいに
なっちまったけどさ』
『ふふ・・・、そう・・・わかった』
素っ気なく笑って
軽い口調で答えると
母さんは…再びアイルに話しかけた
『アイルちゃん・・・?』
『っく・・・グス・・・ぅ・・・はぃ』
『私も主人もね…見たままの
どこにでもいる
なぁんの取り柄もない…平凡な親です』
『・・・?』
『その息子であるリョウキも
特別、立派になってほしいとか
そんな風に育てた訳でもない
それと言って…何が優れてるでもなければ
見ての通り・・・こうして熱が入ると
母親(ひと)の話なんか聞かないわ頑固だわ
扱いにくさこの上ないわ・・・まったく♪』
『そ・・・そんなこと、ちっとも・・・』
『でもね・・・ひとつだけ』
『???』
『リョウキは…自分の目で
ちゃんと〃人間性(ひと)〃を見て
仮に…例え誰に何を言われたとしても
迷わず、それを貫ける子に育ってくれた
そこだけは…私、良かったと思ってる』
『・・・』
『まだまだ不十分な所もあると思うけど
アイルちゃん・・・どうか良希を』
『・・・っ?』
『息子を・・・・・宜しくお願いします』
オレが瞬きした次の瞬間
母親は…アイルと向き合い
アイルと同じように正座して手をつき
微笑んで、ゆっくりと
アイルに頭を下げていた