Best name ~ 追憶 ~
第9章 本当の姿・・・
『あ、リョウキ…あんたたち
時間は大丈夫??…今更だけど(笑)』
『え・・・あ、あぁ』
『なんか予定とかあるの??』
『や・・・べつに』
〃ま・・・・・・いいか〃
そんな流れで
みんな揃って…例の寿司屋に行くことになる
『アイルちゃん何食べよっか~~♪
お腹すいたね~~♪沢山食べようね♪』
『っ・・・っ・・・っ~~』
イマイチ泣き止まないアイルは
オレの母親に連れられて
…と言うか
母親の腕にしがみついてはなれなかった
気まずいのか照れくさいのか
中々落ち着けずにいるみたいで・・・
って
そこ(しがみつくの)オレじゃないのかよ?!
アイルチャンよぉ?!(苦笑)
ま・・・今日くらいはいいか(笑)
と…オレは、その後ろから
黙ってついていく
『ウホン・・・・・・良希』
『・・・?』
オレを呼び止めたのは
後ろからトボトボ歩いてきた父さんだ
基本、空気扱いされてる(気の毒な…)
父さんが…珍しく出てきて
『中々・・・〃良い嫁(こ)〃を
選んだじゃないか・・・』
『・・・』
不意討ち・・・
くらった気分だった
自分の父親の口から
そんな言葉を聞くって…なんか
なんとも言えない感慨深さ
『母さんの……若い頃に、よく似ているよ』
『へ・・・???』
『~~・・・フフン』
フフン・・・?
じゃ・・・ねぇよ?!(笑)この親父
なにちょっと「ドヤ」みたいな顔して…?!
前を歩くアイルと母親をみて
微かにほくそ笑む父さんにつられて
前を見る
before・・・?・・・after・・・?
アイルが…?
うちのかーちゃんみたいに?
いやいやいや・・・(苦笑)
何をまかり間違ってもないだろ?!
『勘弁しろっつーの・・・(汗)』
『ふふ・・・大事に・・・しなさい』
『・・・あぁ』
『幸せに・・・してあげなさい・・・良希』
母親とはまた違う
シンプルな短い言葉…また別の重み
『・・・・・うん』