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Best name ~ 追憶 ~

第10章 私の家族

ちょっと記憶の混乱する私を抱え
リョウキが新生児室に連れていってくれた


『指しゃぶってるよ・・・かわいい』


『サルみてぇだろ?(笑)』



『もぉ~・・・(笑)』


照れくさそうに赤ん坊をからかいながら
ツンツン…と我が子をやさしく触る
パパになったリョウキ


その顔は・・・デレデレです(笑)




『ぁ(笑)リョウキの指にぎった

リョウキの手おっきいから

木にぶら下がってるみたい(笑)』




『やっぱサルだろ?(笑)

ぉ…中々、力持ちだなオマエ

ホレ…ホレホレ…♪…ふふっ、~可愛い』





『おサルさんのパパ、おめでとう(笑)』



『・・・』






『?・・・』







『ありがとな・・・アイル』





リョウキは・・・顔を赤らめて

そして

少し涙ぐんでいた







『ふふ・・・おめでとう・・・〃パパ〃』





私とリョウキの可愛い天使たちは

私たちにはもちろん

他にも沢山の幸せを運んで来てくれました




少し回復に日にちを要して
入院の長引いた私の元に
みんながお見舞いに来てくれました





『おっす♪アイルンルン~♪

ひゃ~?!ほんとにアイルが産んだの(笑)?!

かぁわいい~~♪頑張ったねアイル』



相変わらず元気なマナさんは
ご存知、この時は

〃ソウタさんの妻〃となっており
(つまり私の養母…リョウキの義母)

そしてマナさんも数ヶ月後に
出産を控えています

戸籍上・・・少し複雑な我が家ですが
それといって当の私達は
その関係性も何も変わっていません



例えば、こんな一面も





『ねぇ・・・アイル?

〃痛かった〃・・・ょね、やっぱ…産むの』



初めて見た…と言って良い
不安気なマナさんの…乙女な表情




『ふふ…マナさん

うん・・・すっっっっっごく(笑)

死んじゃうかと思った』






『ぃ・・・』







『でも・・・忘れちゃいました♪

この子たち見たら』





『え?』




私は病室に移って今は隣にいる
双子を見つめ、マナさんに言う





『私でも・・・私にも出来たから

マナさんなら大丈夫!!!』





いつも…私が甘えてばかりだった


そんなマナさんを

私が励ましたのなんて

これが初めてだったかもしれない

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