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Best name ~ 追憶 ~

第10章 私の家族

『元気に生まれておいで♪待ってるね』


私はマナさんの
ふっくらしたお腹をさすった







『ふふ…うん・・・あ!聞いてよアイル
ソウタさんてばね!男の子だったら

〃カンタ〃だの〃ノブナガ〃だの
って名前にするって聞かないの!!

何考えてんだかあのクマオヤジぃ!
何とか言ってよアイル~!』






『え?(笑)~中々…渋いですね

敢えての古風な名前も人気だとか?(笑)

うーん・・・

そ…そればっかりは・・・(苦笑)アハハ』





その…ソウタさんはと言えば







『お~~ょちよち♪バブバブ~♪

じぃじでちゅよぉ~~♪』














・・・こんな有り様です(笑)







私の妊娠を知らせた時から
本当に喜んでくれて

リョウキと顔を合わせる度に
おもちゃや子供服を買っては持たせてくれて

うちは既におもちゃ屋敷(笑)でした



もうすぐ自らも本当に
〃父親〃になると言うのに


お父さんとおじいちゃん
二足のわらじになるソウタさんは

(院長だし…旦那さんだし
彼は一体、何足わらじなのでしょう…)




私とマナさんの同時の産休に備え
相変わらず…いえ、それ以上に
一生懸命働いてくれています










ちなみに

リョウキと結婚した時

私とリョウキ、ソウタさんと3人で
〃祖父〃のお墓参りに行った時に…









『院長~~!アイルは幸せになりますよ!

〃約束〃確かに果たしましたぜ!!!』









ソウタさんは墓前で
私の祖父に向けて叫びました







『フフン…院長?落ちこぼれの俺の事

たまには褒めてくれますかい?(笑)』






私を立ち直らせ…育て

幸せになるまで見守り

それを見届けるまで、ずっと

支え続けてくれたソウタさん





墓前で祖父に向けた言葉と

晴れやかな…その表情を





そして、この人への感謝を

私は・・・絶対に忘れません

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