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Best name ~ 追憶 ~

第10章 私の家族

リョウキから知らせを受けた父は

緊急帰国

母は仕事をキャンセルして

すぐさま駆けつけた







聞くところによると

そんな話なようです







私は・・・色々と驚きでした(笑)






よりによって同時に訪れて

それも・・・似たような出で立ちで








と、言うのは






『ちょっとあなた、なぁにその荷物の山は』


『君こそ・・・』





二人とも…両手いっぱいに

出産祝いと言う名の

おもちゃや洋服を

抱えきれないほど抱えていたのです






『まぁ~おもちゃばっかり
場所をとってしょうがないじゃない

絵本~?!こんなの
まだ読めるわけないじゃないの!

さ…三輪車~!?まだ生まれたばかりよ?!
何を考えてるのよぉ!?』





『だ…だって・・・次にいつ
会えるかわからんだろう・・・

なんだ君こそ、同じような服ばかり
あっという間に大きくなって

すぐに着れなくなるだろうが』






『バカをおっしゃい!アイルは産後で
しばらく買い物なんかも行けないのよ

必要なものは…ほ~ら!
全部揃ってるわよ

赤ちゃんは沢山汗もかくし
着替えも洗濯も大変なんだからね

なんにもわかってないんだから、もう』










『・・・』



これが・・・私の親?

本当にあの両親の姿でしょうか?




はい・・・紛れもなく私の両親です(笑)








『・・・ぷ・・・ふふ』


御礼を言いながらリョウキはさすがに
笑いを堪えていました






『わかった、わかったから

少し落ち着いてくれて

~~すまないね良希くん・・・突然』





『ふふ・・・いえ、とんでもない

・・・抱いてやってくださいよ』






リョウキの言葉に

私はお腹いっぱいでごきげんの双子を

一人ずつ、両親にそっと抱いてもらった




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