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Best name ~ 追憶 ~

第1章 私の記憶

なぜ…そんな行動に出たのかは私にもわからない

今でも……わからない。




そのブリーダーさんは
不思議そうにしつつも
私に仔犬を譲ってくれた。



私は、話し中に邪魔をしたことを御詫びして
席を外し

病院のすみっこに
段ボールやら布で作ったベットを置いて
仔犬を看た。



死ぬのを待っているだけだ…と言われても


別れが近くても


この子が息をしているうちは…

心臓が動いてるうちは…


生きようとしているうちは……。





仔犬の体をあたため
ミルクを飲ませ

持てるだけの知識を振り絞って
その子を看た。





勝手に……勝手なことをしてしまった。


ソウタさんに……きっと
あとで、すごく叱られるだろうナ…。


覚悟をしていた。










ところがソウタさんは
私を叱りもせず…様子を見守ってくれた。


アドバイスをくれたり。


私じゃ出来ない点滴など
処置までしてくれたのだ…。







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