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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

静かになった部屋は
すぐに再び照明がおとされた。


『・・・』


ミカ…
あの子どうして…


考える気もなかったけど
暗闇の中、勝手に頭が思考を拡げる。


こんな所で、今みたいに問題を起こせば

いわゆる別室行き(?)

自分が、ここを出るのが遅くなる要因を
少なからず作るだろうに。


イタズラ心…さすがにそんなワケは…



……最後まで考えずに思考を止めて
私は無理矢理眠りについた。



めんどくさい……



なんだっていい。










翌日の食事の時間…


別室行きになったヤンキーは
最高に機嫌が悪かった。

(普通に考えたら逆ギレも良い所なのだけど…)


その矛先は
当然のように私に向けられて…



ドカドカドカ……




ザクッ……








ヤンキーが無言で私の元に近付き
私のお皿のオカズに箸を突き立てた。



「ふぁぁ……根暗の能面のせいで寝不足~」



『・・・』







ザクッ……







便乗……流れで
隣の子も私のお皿に箸を突き立てる。






テクテクテク……





もう一人……










『ミカお魚たべれな~~い…アンタ食べれる?』


『・・・』



『ミカ早くハンバーグ食べた~い』



私の返事も聞かず…

空っぽになった私のお皿に
ミカがオカズを入れて
さっさと自分の席に戻った。





また……この子…


…もしかして……やっぱり









ドン…




少し考える・・・間もなく
小突かれたり、ヤジをとばされたり



『……』


「どけよブス…」






入所して数日は

こんなちょっかい(…どころではないのかな?
翌々考えたら…)が

ちょこちょこあったのだけど…



でもいい…


ずっとこの人たちといるワケじゃない。



わざわざ…逆なでするつもりは
毛頭ないけれど



めんどう…



仲良くしなければならない理由もない


楽しむ所でもない



楽しんで良い立場でもない…






流れに逆らわずに
やりすごそう……




そう思った。


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