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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

コチョコチョ……




ヤンキーを初め
女の子たちが、こそこそと耳打ちして
変わらず部屋の隅っこで座っていた私を見る。



〃……?〃





「こっち来な…っ」


『……っ』




内、2人が私を引っ張って
部屋の角……

巡回する職員の死角になる所に連れていき
4人が私を囲んだ。






「脱がせ♪脱がせ~」



『…!?』



4人の子達が私の服をめくりあげたりと…

女の子独特の……もっともらしい


中高生のような





イジメが………はじまる。









「ツンとしやがってナマイキなんだよっ」

「新入りのクセに」

「オマエ絶対お嬢だろ?!ムカツク」

「見てやるっ!」





『ゃ……めて…』








「んだよ~喋れんのかよ!?」

「こーゆー童顔ってわりと
スゴかったりすんだよね~!」

「ヤリ○ンだろオマエっ!」




『ぃゃ…っ…』





「泣きもしねーのかよっ?」

「泣いてみろよ!この能面っ」

「脱げっ!キャハハハっ!」




〃いやだ…っ〃








コワイ……



とは、さほど思わなかった。



いじめられることも…
触られることも。




もうどうでも良かった…
それもあるけど。




触れてくるのは、細腕の…女の子の手…。



世の中の
もっと恐ろしいものに比べれば


ちっとも恐くなんかなかった。






それよりも私は…
そんなことをされたら


必死にかくしてる
思い出したくない、忌まわしい記憶が




〃忘れた〃と思い込んで…
〃なかったこと〃にしてある記憶が




色濃く浮き出てきてしまう…。






吐きそう…




どうしよう……













『え~~?!アタシのが
絶対おっきいって~!!!ホ・ラ!』







〃え……?〃


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