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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

『ね・名前なんてゆーの??』


ミカが私に聞いてくる。
敢えてか、部屋に戻って
みんなのいるところで




『・・・・・アイル』







『へんなナマエ~~~~~~♪!!!』







イキナリ私の名前を笑い飛ばすミカ。






『・・・』



『ゴメンゴメンっ!ゴメンってばぁ~!…
やっとしゃべったぁ~♪』




無邪気な顔でミカが笑いかけた。




『んふふっ!まだ顔真っ赤~~♪』


「…またレズネタやったのかよ~ミカぁ」

「ミカのオリジナルの〃新歓〃ね~」

「ムダにリアルなんだよね~ミカの(笑)」


『んふふ!トモダチのレズの子みて
研究したの♪ミカ上手いでしょっ?』


「だけどホントのトコどーなわけミカ?(笑)」





……。




ミカの名誉(?)のために言っておくけれど…










『ミカ……?んふふ…

ミカは~…カワイイ女の子………好きだよ?

ハァッ…ハァ…
ヤバ……ガマン…出来なくなって来ちゃったカモ』



『……っっ…!!』




再びミカが
怪しい目付きをして
ぷっくりとした唇で指をくわえる仕草をして
私にせまる……









・・・フリをする






「キャハハハっ!!でたぁー!!女優ミカ~」

「マジそれっぽいんだよオマエ~!」

「もっかいやって~?」




ミカは……


同姓愛者ではない。



本当にちがうらしかった。







『んふっ…ここの〃新歓〃ありきたりで
おもしろくないも~ん♪
一風変わったのないとつまんないっていうか~
イマドキ~』



「チッ…っせぇなぁミカ」





随分と……体をはった(?)


〃新人歓迎〃


……だったらしい。





人生初の
同姓愛者対面は
疑似体験(?)におわり
ホッとする。


ずっとぼんやりしていた私は



ここに来て初めての


焦りと
そして安堵を経験したのだ。




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