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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

『んふふっ♪アイルかぁ~…
〃キラキラ〃だねっ(笑)』


「ぷっ……おいキラキラ?
オマエいくつ~?」



『・・・17』



「マジ!?中学生じゃなかったのアンタ!?」




ミカの作った空気の中で
私は初めて相部屋の子達と言葉を交わした。

「しっかしキラキラ、オマエさぁ…」

『ぷっ!キラキラ、キラキラって
自分なんかちょーー渋いナマエのくせに♪
シワシワネームってやつ~?んふふ(笑)』

「あぁ?!っせぇなミカぁ!」

「ねぇキラキラ~~!…あ、怒った?!
ジョークだよ〃アイル〃~」

「怒れるんじゃんオマエ~」

「じゃアイ!…アイだね、
いつまでも怒んなよアイ~」


『…べ…べつに』



ミカに便乗して
私をいじめようとしていた子達も
みんな徐々にうちとけてきてくれた。



人懐っこくて、天真爛漫な子…


ミカのおかげで


いじめられずにすんだ。







〃ありがとう…〃



それでもろくにしゃべらずにいた私は

口にはだせなかったけど

ここに来て

初めて人に……感謝した。




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