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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

そんな、ちょっとしたことがキッカケか
わからないけど


他の子もだけど
とくにそのヤンキーは

それから意外にも、ちょくちょく
私を助けてくれたりした。




「テメっ!集中攻撃とか卑怯だぞっ!!
ハンパしてんじゃねぇ!タイマンしろや!」



ちょっと…何を言ってるのか
不明なときもあったけど…


運動の時間に
露骨に運動音痴の私が
相手チームから狙われれば

同じチームにいた彼女は率先して
私の前に立ち、庇ってくれたり

なんか
運動神経がとても良いみたいで
正々堂々と(?)ボールで相手チームに
仕返ししてくれていたり…。


「チッ…よけろよなアイル」

『バレーボールなんか…できない』


「オマエはドッチボールだと思って
気合いでボールよけてな!!」

『ドッヂボール……こわい』


「チッ…しょーのねーやつ」


ある時は
貧血気味の私に気付いて休ませてくれたり


「………生理か?」

『……ヘイキ』



「気合いがたんねーんだよ
…食いな。~残すなよ」

食事の時にオカズを分けてくれたり。

律儀……というか

女の子の特色でもあるのか
一度、仲間意識が芽生えると
非常にリーダーシップを発揮して

義理堅く…

たくましくて…男らしい(?)
(それは失礼ってものか)
カッコいい女の子だったりした。


曲がった事が大キライで…。

(どこで…曲がって、ここに来たのかは不明。
私は勿論聞かないしわからずだけど
本人は決して言わないけれど
ミカいわく、仲間か誰かを庇ったのでは?
なんて話だ)




こんな子を見たからか…

そして

ソウタさんを知っているから

(ここだけの話(?)…ソウタさんは
いわゆる〃元ヤン〃らしいから)

そんな


世間で言われることとは違って

意外性をもつ人がいることを知っているから



その世界にも色んな人がいるだろうけど



私は、いわゆるヤンキーという子達に



そう悪い印象は……もっていないのだ。

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