TIME is MONEY
第6章 scene Ⅵ
湯気の立ち込める決して広くない浴室
二人入ればいっぱいいっぱいの浴槽で雅紀の思うがままに揺さぶられている
「あ、あ、あ、…っん、ああっ」
「すげ…っ」
雅紀の声にも余裕がなくなってるのが分かった
俺を気遣う事も、囁く事も忘れて自分の快楽を追うように腰を打ち付けている
激しく波打つ飛沫が俺を頭から濡らしていくけど
もう、そんなのはどうでも良くて
俺も指とは違う与えられる初めての快感に、夢中で雅紀にしがみついた
雅紀の体が愛しくさえ感じてしまう
指よりも深い処を抉られる事に喜びを探してしまう
もうダメかもしれない
この全てを忘れるような快楽と言う名の麻薬は、俺を魅了して止まない
きっとこれからも欲しくなる
「やぁ…っ、も…、イキた…っイク…!」
自分でも何を口走ってるか分からない
快感だけが全身を支配する
「かず…っ、一緒に…!」
「んぅ…!ん、ん、ん…っ」
唇を塞がれ、雅紀に答える事を許さない
そのくせ一方的に “一緒にイケ“ と追い詰める
ぐん、と中の雅紀の質量が増して
そのキツさに息が詰まる
「んあ…っ、ぁぁぁぁ!」
ふいに自身に手が掛かり、雅紀が一気に俺を昇みに引き揚げてきた