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TIME is MONEY

第1章 scene Ⅰ


何で?

何で何で何で何で!?


軽く触れるだけとは言え、キスには変わりない事実
何か言いたいんだけど、何を言えば良いのか分からない現状


顔面硬直してる俺と、面白そうに俺を見つめている雅紀


パクパクしてた口もついには動かなくなった

驚き過ぎて、息をするのも忘れた


瞬きは、忘れてたけど目が乾いて涙が出て
…自然に再開して

呼吸も、あまりの息苦しさに自分でびっくりして、ようやく息する事を思い出した


全ての「生きてる」機能が回復してから

やっと俺の脳みそも動き始めてくれて



「……へ?」

最初に出た言葉は問いかけっつーか確認の一言


「あ、戻った」
雅紀がクスクスと笑う


何なのコイツ
何だか今までの雅紀と別人じゃねぇの?ってくらい
…キャラが違うんですけど



だけど雅紀は、俺の動揺なんか気にもせずに
パッと俺の体をどけると


「ごちそうさま」

何もなかったみたいに横たわる俺に背中を向けてスマホを弄り初めて


何だかまたイラッとした俺は

起き上がって雅紀の背後に立って、その後頭部を思い切りひっぱたいてやった


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