
TIME is MONEY
第2章 scene Ⅱ
どのくらい経ったのか、寝てはいないけど相当腑抜けてたらしい
チャイムの音に驚いて、コーヒーを溢しそうになった
「あぶねっ」
慌ててテーブルにカップを置いて
玄関のドアスコープを覗く
…翔以外はでるなと言われてるから、声も出せない
見れば初めて見る男二人が映り込んでいる
なら出なくていいな、と奥に戻ろうとした矢先
「にの!俺だっつーの!」
映り込んでいないけど、確かに翔の声が聞こえた
「…翔?」
「そーだよ、開けろって」
翔なら開けない理由はないから鍵を解除する
「おじゃまーっす」
開けた途端、やたら濃い顔の男と
なんか怒ってる?みたいな顔した男がずかずかと入ってきた
「え、おい!」
「よぉ、にの久しぶりぃ」
勝手に上がった二人を咎めようとして、後ろから知った声が聞こえて振り返る
「翔……」
「あ、あいつらがダチ、…紹介するから来いよ」
いや、来いよって誰んちだよ!
もうマジでこいつらやだ……
中を見れば、もうくつろいでるし
小さい方なんて、寝っ転がってるよ
こいつらに余所の家っつー認識はねぇのか
